仙台市の「空家・空き地活用コンペ」を聴きながら

意外に多い、コインパーキング

5月22日(月)研修のためじ仙台に行くが午前で終わったので、たまたま立ち寄ったメディアテイクで行われていた「空家・空き地コンペ」の公開審査というものを聴いてみた。主催は、日本建築家協会東北支部でした。

時間があったのでランチをしていたら、隣の席の御仁たち(コンペの主催者や審査員だった)が何やら、仙台の現状について話をしていた。「仙台は震災で息を吹き返した」「この景気もあと2年」「仙台も街づくりがうまくできていない」など、悲観的なお話しばかり。東北の中で仙台は別格という印象が強いので、「仙台よ、お前もか」という感じでした。

コンペそのものは、国分町の一角にある吉岡さん所有の土地を「周辺環境とも呼応して人を呼び込む施設を提案する」というもの。国分町とはいっても、仙台市の夜の顔の国分町とは定禅寺通りを挟んで反対側。かつては下町だったようです。この土地の一角には、大正時代に建てられ仙台大空襲で焼け残った(小さな)蔵があり、これを活かすことも条件でした。現在はコーンパーキングとして利用されています。審査員3人の内一人は地主の吉岡さんで、面白い案があれば実際に事業化するというちょっと半端なコンペでした。
いっそ空き地ならもっと自由な発想ができるのに、蔵に縛られるため難しいなとも思いました。地主さんの思いはわかりますが、蔵と周辺地域のマッチングを求められているので、個人的には無理やりなコンセプトが多いかなと思いました。

コンペの内容とは別に、不動産屋としてはコインパーキングがやたらに多いという方に興味があります。たしかに裏通りなどに数台規模のコインパーキングが多いとは思っていましたが、仙台にそんなに空き地が多いというのは意外でした。高層ビルやマンションが次々建てられているイメージがあるのに、虫食い状態に空き地が増えているのはなぜなのでしょう。相続して細切れになったとかでしょうか。不動産屋の身としては、なんてもったいないんだと思います。震災後仙台市で住宅用地がどれだけ不足したかを考えると、とても不思議です。

土地白書によると、空き地はどんどん増えている

国交省は今日5月26日に2017年度土地白書を発表し、それによると空き地は2003年から2013年に2割増えたとされます。空き地の内相続や贈与で取得した不動産が7割を占めるそうです。田舎の土地を相続しても遠くに住んでいたら利用はできません。仙台ならコインパーキングも有りですが、ここ秋田市では駅周辺などでなければ、商売として成り立たちません。田園地帯・山間部ならなおさらです。
国土が狭い上大部分が山間地という日本では、猫の額のような土地まで開墾して農地利用を進めてきました。それが、輸入で食料がまかなえるようになって随分さまがわりしたものです。人口が減れば宅地面積も減ります。農業従事者も高齢化し耕作放棄地も増えます。様々な要因で空き地は増え続けるのでしょう。
住宅地が余ったら農地に転用して地産地消を進めたらとも思うのですが、事業として成り立たせるには課題も多いです。

白書というのは、各省庁から出されています。お役人が作った難しく分かりにくいレポートというイメージだったのですが、結構面白いです。ニュースで、「本日発表されたマルマル白書によると・・・」ときくと、そうなんだで終わってしまうのですが、元の白書を見るともう少し深く理解できます。ニュースはあくまで切り取って断片を伝えることしができないので、一次資料にあたろう です。