相続のこと

2013.4.13 このごろ相続物件の売買が増えています

この頃、エンディングノートが話題になったり、遺言書の書き方の本が売れたり
死んだあとの始末について考える人が増えてきたようだ。

TVドラマでは、莫大な遺産を巡る骨肉の争いがよく出てくる。
しかし、実際もめるのは、莫大な財産を持っている人より、
相続税の対象にならない程度の財産の場合が圧倒的に多いそう。

相続財産に不動産が含まれることも多い。
弊社でも、相談を受ける物件に占める相続物件の割合は、年々高くなっている。
日本中どこの県でもそうだが、秋田県は特に高齢化率が高い。(全国1位)
ということは、死亡する人もたくさんいるということだ。
秋田市は人口が32万人を切った。
その中で、先月出生した人は162人、死亡した人が329人。
毎月人口の0.10%の人が亡くなり、生まれるのは0.05%という割合。
秋田は持ち家率が高いので、かなりの数の相続物件が発生する計算になる。

預金や有価証券なら分けるのは簡単だが、不動産となるとそうはいかない。
相続人が3人で60坪の土地を相続したとしても、ひとり20坪ずつ相続したのでは
家が建たない半端な土地となり、処分もできなくなる。
相続人の中に、故人(被相続人という)と同居していて住み続けるなら
残りの相続人に相当の現金を分けるのが一般的だろう。
しかし、ケースバイケースで各々の思惑もからみ、すんなりいかない場合も多い。
すると、売却して換金することとなる。

遺言がなかった場合、相続は法定相続によるか、遺産分割協議によるかである。
法定相続人は
①配偶者+被相続人の子ども(配偶者の子に限らない)
②配偶者+被相続人の尊属(父母・祖父母)
③配偶者+被相続人の兄弟姉妹 という順になっている。
それぞれ相続持分が決まっている。
遺産分割協議は、法定相続人で書面を作成し、遺産をどう分けるかを決める。
相続人の内、ひとりがすべての財産を引き継ぐことも可能である。

相続人の特定するためには、被相続人の生まれてからの戸籍をすべて集める必要がある。
昔、依頼を受けて相続登記をしようとしたら、非嫡出子(いわゆる隠し子)の存在が発覚したというケースもあった。
なかなか一筋縄ではいかない。

相続が発生したら、とりあえず専門家に相談するのが確実だと思います。
行政書士や司法書士は、関係書類の作成ができる職種です。
ただ、不動産の売却となれば、「不動産業者」つまり我々の出番です。
相続の基本や様々な事例につき、スタッフ一同研鑽をつもうと
毎週行っている私たちの勉強会の辻次のテーマは「相続について」です。
相続についての困りごと相談も、是非ご用命ください。

昨日書いた、村上春樹の「色を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」を読みきりました。
少し「キレ」が悪いかなと感じました。
「村上春樹」的主人公の物語で、
「ここで終わっちゃう?」という背中のかゆい所に手が届かない
もどかしさみたいなものが残りましたが・・・