秋田県の少子化対策

2013.1.21 秋田県少子化対策室の方の講演をきいて

秋田県の出生率は、16年連続で全国最下位ということです。
高齢化率は全国で一番だということです。
出生率というのは、女性1000人に対する生まれた子供の数ということなので
当然出産可能年齢の女性が少ないと、出生数も少ない。
高齢化が進んでいることと、出生率が低いことは、かなり関連があるということです。

理由はさまざまあるようですが、まずは、適齢期の若者が県外流出してしまい
20代30代の人口が少ないことと、女性が一生に生む子供の数も1.31人(平成22年)と
減少傾向に歯止めがかからないことが大きいようです。
秋田県人口ピラミッド→こちら

少子化は全国的な問題ではありますが、子供を生み育てる年齢層が県外流出している状況に歯止めがかからないと
全国最低の出生率は、しばらく続くと思われます。
大学進学で県外に出ると、県内では就職の条件が厳しく、戻りたくても戻れないという状況だと思います。
せっかく子供を増やしても、就労年齢になると県外に流出するのでは、
せっかく子育て支援をしても、残るのは高齢者ばかり。
税金をつぎ込んでも、税収の増加は見込めません。
また、生みたい子供の数は3人だが、実際に生もうとしているのは2人。
これは、子供を育てるにはお金がかかるからという経済的理由が1番のようです。

秋田県は、まず、結婚支援事業として、カップルを作ることを頑張っています。
でも、そのカップルが安心して子供を生んで、その子供たちが帰ってくる環境を整えることも行わないと
片手落ちだとは思います。

子育てにお金がかかる、子供を預けられないので働き続けられないというのは
全国的な問題だはあります。
大学に進まないと、いい職につけないという思い込みが、子供にお金がかかる社会を作っている気がします。
中学校の授業を理解できないような大学生を、大金をかけて大学に通わせるのが正しいのか。
徒弟制度的に、職場で訓練できたら、給料は少なくてもお金はかからない。
企業はものになるかならないかのリスクを負うわけだから、国が補助するとして
早く職業訓練をして、技術を継承していく。
頭を使うことが得意な人は、そちらの方の能力を磨いてもらう。
スポーツも得手不得手があるように、頭脳も同じ。
努力したら、皆がプロのスポーツ選手になれるわけでもないように、努力したら皆が東大に入れるわけでもない。
格差だってゼロにすることはできない。
どうしても生活できない人たちは、税金で扶助するしかない。そのためには納税しなければならない。
ということで、義務教育で最低限の読み書き計算はがっちり身につけさせれば
全部が等しくお金をかけて高等教育を受ける必要はない。適材適所を探させるべき。

詳しくはまたにしますが、国債の残高は、どう考えても返しきれないほど膨らみ、日本は破産寸前です。
のうのうとしている場合ではないのはわかるのですが、どうしたらいいかが皆目わかりません。
知恵も行動も忍耐も、ありとあらゆる能力を総動員しなければいけない時期なのだと思われます。